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電気いじり好きのためのMS-20計画 ブログトップ

時は過ぎ時は流れ [電気いじり好きのためのMS-20計画]

私が「電気いじり好きのためのMS-20計画」というカテゴリーで記事を書いていたのは2007年のこと。今はもう2012年。2007年当時、この「MS-20計画」を推進するために何としても必要だったのが「(PCの)キーボードの(楽器の)キーボード化計画」で、これが壁にぶつかって先へ進まなくなったから、「MS-20計画」もそれ以上進めなくなった。そして時が流れた。

私は「人生補完計画」を始め、それも最後にして最大の補完「カセットテープ音声のデジタル化」がほぼ終わる所まで来た。そのカセットテープつながりで、昔のMTRを天袋から引っぱり出して使うことになり、こうしてデジタル化したwavをMTRのようにして再生できるソフトをいずれ作らねばという思いに至った。それが先日の事だ。そのMTRソフトはおもに既存のwavの再生を考えているが、もしも録音のほうも手掛けるなら、せっかく持っているソフトウェアMS-20(Legacy Collection)を使いたいものだ。と軽く考えた。

こうしてまた、頭の中にMS-20が出てきた。でも今は「人生補完計画」の残り(最後の仕上げ)に時間を費やすので、MS-20に没頭はしない。ちょっとだけだ。

一足飛びにMS-20へ行かないで、DTMについて調べ直そうと思った。

http://mimikopi.nomaki.jp/midi/001/softkb/index.html
に、ソフトウェアMIDIキーボードの事が書いてあった。「ペンちゃんの不思議なけんばん」という、それこそ不思議なネーミングだ。これで、PCのキーボードが楽器のキーボード代わりになるらしい。それが本当なら私の2007年の「キーボードのキーボード化計画」を他の人が実現してくれていたという事ではないか。DLして起動してみた。う、ウィンドウに、絵が・・・。こ、これは、萌えていいんでしょうか?私は一体誰に許可を求めているんだ?そういえば大昔に「絵描きさんでプログラマー」って人がいたが、まさかな。

http://mimikopi.nomaki.jp/midi/001/vmidicable/index.html
に、仮想MIDIケーブルのインストールと書いてあった。代表的な仮想MIDIケーブルはMIDI Yokeだそうで、Windows7には正式対応しておらずインストーラーがどうのこうのと書いてあったが、Vista用の方法で試したら問題なく7にインストールできた。しかしコマンドプロンプトを管理者として実行しておいてパスを貼り付け起動させるなんて、こんな面倒なのは初めてだ。ファイルのアイコンを右クリックするさいにShiftを押していると「パスとしてコピー」メニューが出るのか、この知識は儲けものだ。

PCを再起動してから「ペンちゃんの不思議なけんばん」を起動して「MIDIディバイス」って所を調べると、ちゃんと"Out To MIDI Yoke"というのがある。MIDI Yokeインストール成功だ。

ソフトウェアMS-20を数年ぶりに起動する。環境設定の「MIDIの設定」って所を調べると、ちゃんと"In From MIDI Yoke"というのが選択できる。「ペンちゃんの・・・」の画面に描いてある鍵盤をクリックすると、MS-20の鍵盤も押されて音が出る。「ペンちゃん・・・」の鍵盤にはアルファベットが書いてあって、PCのキーボードで対応するキーを押すと、やっぱりMS-20の鍵盤も押されて音が出る。ただし、キーを押す前に、「ペンちゃんの・・・」のウィンドウがアクティブになっている事を確認する。つまり一度ウィンドウ枠あたりをクリックしてアクティブにしておく。

なんか、私が何もしない間に「キーボードのキーボード化計画」が他の人によって実現されていた。

こういう時、以前の私だったら悔しがったり、自分も何かしてやるぞみたいな事を考えて意欲を燃やしたものだ。それが、例の震災の少し前に個人的な事件があり、その後震災と放射能不安があり、私の心は疲れ果て、そういう意欲や執念を失ってしまった。仕事も趣味も、こなしてはいる。進んではいる。だがそれ以上ではない。

今回の報告はここまでだ。「キーボードのキーボード化計画」は(他の人の手によって)実現した、と。

そうそう最後に一言。MS-20と「ペンちゃん・・・」の外観の事なんだが、このミスマッチは困ったなあ。
ms20pen.jpg

電気いじり好きのためのMS-20計画 [電気いじり好きのためのMS-20計画]

電気いじり好きのためのMS-20計画

キーボードのキーボード化計画(2)

今回の話の内容はOS(Windows)に依存してしまいます。

MS-20のウィンドウに直接メッセージを送る方法を試しました。まずは下準備として、自分のアプリケーションソフトからMS-20を起動させ、ウィンドウハンドルを取得し、終了させるようにしました。

ひとつ意外だったのは、起動直後のプロセスが稼動中のMS-20のウィンドウのプロセスとは別物だったことです。起動直後のプロセスはすぐに終了してしまいます。だから実際のMS-20のウィンドウは、ウィンドウネームを手がかりに見つけることになります。なお、ウィンドウネームは"MS-20"でした。

これでウィンドウハンドルは取得できたので、このウィンドウにMIDI関係のメッセージが来るかどうかを調べてみました。まずDLLをひとつ作って、あらゆるウィンドウに送られるメッセージをフックできるようにしておきます。

次に一種の動作テスト。自作のアプリケーションでMIDI INデバイスをオープンし、メッセージはウィンドウで受け取るように指定。この動作を先ほどのDLLで監視し、MM_MIM_で始まる名のメッセージが送られてくることを確認しました。もしもMS-20がメッセージをウィンドウで受け取るように指定しているなら、同様にメッセージが確認できるはずです。

MS-20にはMIDI INデバイスを設定済み。先ほどのDLLで監視しながら今度はMS-20を起動、終了。しかしMM_MIM_で始まる名のメッセージはMS-20のトップレベルウィンドウにも、その他のどのウィンドウにも送られませんでした。

結論。MS-20はMIDI INデバイスからのメッセージを受け取るのにウィンドウを使わない。コールバック関数を使っているか、スレッドを使っているかのどちらか。

その他に今回したことは、MMSYSTEMからドライバへメッセージが送られる時に何とか横取りできないかと調べたこと。残念ながら外部のアプリケーションソフトからは横取りできないみたいです。(コールバック関数と同様の仕組みなので。)

今回はここまでです。


スペクトラムアナライザ計画(1) [電気いじり好きのためのMS-20計画]


電気いじり好きのためのMS-20計画

スペクトラムアナライザ計画(1)

アナログシンセ全盛時代に私は何かの雑誌でちょっと不思議な記事を読んだ記憶があります。確か、いくつもの層になったカクテルというのが存在するそうで、それと同様に高調波成分の音域にいくつものピークをもった音を合成するという試みでした。

音の合成がテーマとはいえ最終的にはその音を耳で聞くわけだから、快い音かどうかをまるで度外視して音作りをするのは私の趣味とは合いませんでしたが、それはともかく、シンセサイザーにはそういう使い方もあるという好例だとは思うのです。そのさい、発振器などをいじりながら音域ごとの高調波成分をスペクトラムアナライザで見るのは興味深いものです。

パソコン内の「音」をスペクトラムアナライザで見せるのが可能なことは、Windowsメディアプレーヤーの視覚エフェクトを色々試した人ならもう知っているはずです。これと同様のものを単独のソフトとして用意すれば良いのです。

自分でソフトを作るのには数ヶ月から数年が必要ですが、これを読んでいる方はすぐにも結果を要求なさるでしょう。それに、私が実際にソフトを完成させるという保証はありませんね。そこで今は、すぐに手に入るフリーソフトを紹介しておきます。ここではWindows用ソフトの話をすることになりますが、Mac用もひとつありました。林檎使いの方は探してみてください。

まず、「オシロスコープ計画(1)」で発見したフリーソフト「ハンディ・オシロスコープ」もスペクトラムアナライザとして動作します。右端のスライダの下にあるFFTにチェックを付けてください。

それから、もうひとつフリーソフトが見つかりました。使い方はソフトのアーカイブ内のテキストを読んでください。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se085448.html

この2つのソフトは恐らく内部処理のしかたの違いからか、特性が違うようです。私(たち)は、真面目な計測ではなく単に見た目を楽しみたいだけなので、好みで選べば良いと思います。もしも将来私が作るなら、精度は気にせず、派手に変化するとか、遅いマシンでも瞬時に変化するとかいう点を気にするでしょう。メディアプレーヤーの視覚エフェクトのように。これは識者や専門家からはあきらかに嫌われる考え方ですが、ひとつの物を作るにも世の中には様々な目的とそれに適した形があるということで、ご容赦ください。


オシロスコープ計画(1) [電気いじり好きのためのMS-20計画]

電気いじり好きのためのMS-20計画

オシロスコープ計画(1)

エンジニア的興味をもつ者にとって、シンセのVCOが発振する波形を視覚的に確認するのはひとつの楽しみです。そしてこれは、すぐにも実現できます。ただし、今回の話の細部はOSをWindowsに限ることになります。

パソコン内の「音」をソフトウェア・オシロスコープで波形として見るのが可能なことは、Windowsユーザーならたいてい知っています。だって、メディアプレーヤーにその視覚エフェクトがあるのですから。

ただ、さすがにメディアプレーヤーにMS-20の出力を入力するのは難しいでしょう。だからオシロスコープの機能をもつフリーソフトを探します。ひとつ見つけました。

http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se376225.html

ソフトの解説を読んだ感じでは、作者さんはどうやら地道な研究意欲としっかりした知識をもった研究者を思わせる方のようです。

MS-20の波形を見る方法を紹介します。「録音コントロール」ウィンドウを開きます。これはたとえば、コントロールパネル内の「サウンドとオーディオデバイス」を開き、その中の「オーディオ」タブをクリックして表示させ、「録音」項目の「音量」ボタンをクリックすると開きます。(Windows XPの場合。)

このウィンドウの中に、ステレオミキサーまたはモノラルミキサーがあるかどうか見てください。もしもなければメニューの「オプション」の「プロパティ」でチェックをつければ表示されます。

「録音コントロール」では、表示されている入力候補の中からひとつだけが選択可能です。ステレオミキサーかモノラルミキサーを選択して(クリックしてチェックを付けて)ください。

MS-20とオシロスコープを起動します。MS-20で音を出すと、オシロスコープに波形が出ます。右端のスライダーで波形の大きさを調節する必要があるかもしれません。MS-20の音色を変えれば、もちろん波形も変わります。

ひとつ問題があります。このフリーソフトは実用を第一に作られているので、外見を実物のオシロスコープに似せようとはしていません。でも私の計画では外見も大事です。

他人のプログラムに手を加えるのはご法度なので、もしもオシロスコープの外見を変えたければ私がオシロスコープそのものを自分で作らなければなりません。最終的にはスキンという形で外見の変更ができ、スキンのデータ形式を公開して誰でも自分流のスキンを作成可能にすれば一番いいですね。

ただしソフトウェア開発は1日2日でできるものではありません。1カ月、2カ月、あるいは1年2年をかけて完成させるものです。それにそもそも、オシロスコープを作るよりも先に私はMS-20にメッセージを送る方法を探さなければいけません(「キーボードのキーボード化計画」「エンベロープ視覚化計画」に必要)。だからここはひとつ、早急に何かするのでなく、気が向いた時に少しずつ進めることにしましょう。


エンベロープ視覚化計画(1) [電気いじり好きのためのMS-20計画]

電気いじり好きのためのMS-20計画

エンベロープ視覚化計画(1)

昔のアナログシンセ解説書には、よくエンベロープの概念図が載っていました。基本的にADSRの、あれです。縦軸が電圧(最終的にはこれが音量などになる)、横軸が時間を表しています。私は、MS-20にはこれが欲しいです。

MS-20のADSRはつまみを回して調節するタイプです。スライダーを上下させるのならADSRの値が少しは視覚的にわかりやすいのですが。演奏者的でない私にとって、「耳で確かめるのが一番確実だからそれでいい」とは行きません。見た目も大事です。

そこでこういうものをイメージしました。アプリケーションソフトをひとつ作り、例のエンベロープ概念図とADSRつまみを付け、ADSRを変化させると概念図がそれにつれて変化するようにします。もちろん変化の情報はMS-20に送られます。

概念図の作成(描画)は簡単そうです。事実、高校時代に自作したBASICプログラムですでに実現した覚えがあります。問題はMS-20へメッセージを送る方法、つまり「キーボードのキーボード化計画」と同じ点です。これさえわかれば、両方の計画は実現したも同然です。


キーボードのキーボード化計画(1) [電気いじり好きのためのMS-20計画]

電気いじり好きのためのMS-20計画

キーボードのキーボード化計画(1)

私のようにエンジニア的な興味からシンセに入り、今ソフトウェアMS-20に出会った人間にとって、まず何よりも足りないものは鍵盤です。演奏者的な興味から入った人ならDTMもなさっているでしょう。パソコンにつなぐ鍵盤も持っている人は多いでしょう。でも私は違います。わざわわざ高い金を出して鍵盤を買っても、私の興味は演奏ではなく、私は鍵盤を上手に弾けず、狭い部屋に大きな鍵盤を置いておくスペースはなく、つまりはよろしくありません。

エンジニア的な私にとって、「パソコンのキーボード」を叩いてMS-20から音が出ればそれで充分です。マウスのホイールを動かしてMS-20のホイールが動けばなお結構。だから「電気いじり好きのためのMS-20計画」の第1計画は「キーボード(パソコン)のキーボード(鍵盤)化計画」です。

ところが色々試してみると、これが難しいのです。パソコン内のデバイス(音源ボードなど)にメッセージを送って音を出す方法ならわかるのですが、MS-20はデバイスではなくアプリケーションソフトです。MS-20は仕様として、パソコンにMIDI接続された鍵盤が打鍵されれば発音するようになっています。でも鍵盤を接続せず、パソコンのキーが押された時にまるで鍵盤が接続されていて打鍵されたかのように見せかける方法がまだわかりません。

パソコンのMIDIハードウェアポート・デバイスの辺りをプログラミングでいじってみましたが、結局この方法は諦めました。今考えているのはMS-20のウィンドウに直接メッセージを送る方法ですが、そのためにはWindowsフックの方法を思い出したり、MIDI INプログラミングを学んだりしなければならないでしょう。だからこの第1計画の報告は、ひとまずここで休憩です。進展があれば、また続きを書きます。


電気いじり好きのためのMS-20計画 はじめに(2) [電気いじり好きのためのMS-20計画]

電気いじり好きのためのMS-20計画

はじめに(2)

昔、アナログシンセの時代には、シンセを扱う人を指してマニピュレーターという言葉が使われました。アナログシンセは目的の音色を作るためのエンジニア的な知識・経験(どういうセッティングをしたらどういう音が出るか)と、シンセを演奏するための演奏者としての技術(鍵盤が上手に弾ける、など)の両方が必要でした。だからエンジニアと演奏者の両方の意味を含む言葉が必要だったのです。

シンセ自体も、発振器と楽器の両面をもっていました。だからシンセに興味をもった人間もエンジニア寄りの興味から入った人と、演奏者寄りの興味から入った人がいました。ところが、時代がモノフォニックからポリフォニックへ、アナログからデジタルへと移りゆくと、シンセは純粋に楽器として扱われるようになりました。私のようにエンジニア寄りから入った人間は、以前ほどの興味を覚えなくなったのではないでしょうか。それでもシンセのデジタル化は高機能低価格化につながり、この時期になってやっとお小遣いでシンセが買えるようになり、アナログシンセ全盛期のようにつまみを回したりパッチングしたりできないのを残念に思いながらも暫くは頑張って自分なりの音データを残した、という私のような人は他にもいるはずです。

話が長くなりましたが、これで私にとってのシンセが楽器ではないことと、これから何をしたいのかという方向性がわかっていただけたと思います。

私の頭の中には、アナログシンセ全盛時代にたとえば冨田勲の写真の背後によく映っていたような巨大なシンセ、無数のつまみとコード、そして当時のラジオでやっていた音色の作り方、そういうものがあります。今、ソフトウェアとしてのMS-20をパソコン画面で見、音を鳴らしながら、昔の理想と比べて足りないものを少しずつ補ってゆきたいのです。


電気いじり好きのためのMS-20計画 はじめに(1) [電気いじり好きのためのMS-20計画]

電気いじり好きのためのMS-20計画

目次

はじめに(1)
はじめに(2)
キーボードのキーボード化計画(1)
エンベロープ視覚化計画(1)
オシロスコープ計画(1)
スペクトラムアナライザ計画(1)

現在ここまで執筆完了です。ひとつずつ公開します。

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はじめに(1)

今回から、「電気いじり好きのためのMS-20計画」を始めます。第1回の今日は、「電気いじり」とは何か、「MS-20」とは何か、そして「なぜMS-20が電気いじりなのか」の3本立てです。

電気いじりとは何か。この言葉は古い言葉ですし、辞書に載らない巷のいいかげんな言葉だと思います。ラジオやシンセサイザーなどを自分で作る趣味のことです。その人はラジオを聞くかもしれないし、シンセサイザーを演奏するかもしれないけど、その人の趣味はむしろ機械を組み立てるほうです。そして、理路整然とした回路図、抵抗やコンデンサなどの小さくて精巧な部品、テスターなどの機器の雰囲気が好きです。とはいえ、ここでの「電気いじり」は結果的に意味が少しずれます。詳しくは後で。

MS-20とは何か。昔、アナログシンセサイザーが流行った時にコルグが発表したシンセです。後にミニチュア版でパソコンに接続して使うものが発売されたらしいです。そして今は、ハードを伴わない完全なソフトウェアとして発売されています。自分の手で実際につまみを回すことはできませんが、マウス操作でヴァーチャルに体験できます。

なぜMS-20が電気いじりなのか。MS-20は既製品のシンセなので、それを私たちが作ることはできません。そうではなく、昔アナログシンセを自分で作ろうとした私が、実際に作ったけれども既製品の性能には遠く及ばず諦め、そのかわりにソフトウェアMS-20をいじることで昔の気分を少しでも味わいたいということです。演奏者として楽器を扱うのではなく、エンジニアとして機器を操作し、拡張を試みたいという意味です。それを一言でタイトルにして表すのに「電気いじり」という昔の言葉がわかりやすいかと思いました。

この続きはまた次回に。


アナログシンセの夢を見ました [電気いじり好きのためのMS-20計画]

人生は時々不思議です。今朝、アナログシンセを作ろうとしている夢を見ました。ずいぶん長い間忘れていたのに、どうしてでしょう。そうしたら、起きて食事をしている最中にラジオでアナログシンセを紹介する番組が始まりました。これを偶然というべきか、何かの縁というべきか。

そうか、今でもアナログシンセをやっている人たちがいるんですね。私とアナログシンセの出会いは、たぶんその人たちと同じ時期、同じような事情だと思います。富田勲と、ユーロのプログレッシブロックが発端でした。私個人はYMOのファンではなかったものの、もちろんYMOもとてもよく耳にしました。

聴くだけでなく、作るほうもやりました。実際、ひとつ完成したのですが、やはり素人のやることなのでうまく行かず、つまみを回しても音が思ったほど変化しません。専門用語になりますが、鋸歯状波と矩形波の音色があまり変わらず、LPFのカットオフ周波数を変化させても音色がそれほど変わりませんでした。EGのせいでしょうか、音をスーッと減衰させたい所でスーープツッと切れました。LFOだけはまともに動いてくれましたっけ。それが確か高校時代のことでした。

今でもその時の半田ごてやらテスターやらシャーシリーマー(日本語で大穴開け器というらしい)やらが押入れにあるはずです。シャーシに穴を開ける時に金属のくずが出るので外へ出てガリガリやっていたら、風が吹いてくずが飛んで目に入りそうで良くなかったのを今でも覚えています。エッチングもド下手で失敗した挙句、廃液を捨てるのに困ったものでした。こともあろうに液の一部を風呂場に流そうとし、すぐやめたんですが、ちょっとは流してしまい、風呂場の床の一部が例の茶色い色になってしまったという大失態+環境汚染もありました。

そんなことがあってシンセ作りを諦めた私は、それでも別のことを始めました。名づけて「箱庭計画」。箱庭というのは本物じゃないしミニチュアだし、実際のものとは違います。それでも、すべてが箱の中に見事に再現されています。私はパソコンを使って、パソコンの画面の中にすべてを見事に再現する試みを始めました。同様のフリーソフトが現実にあるようですが、発想だけなら私のほうが先だったかもしれません。

で、私は実際にこれもプログラミングしました。もちろんパソコン内のことで、しかも私には波形をデジタル化して操作する技術はなかったので、音源は既成のパソコン内音源ボード(デジタル)を使いました。これを使ってインターフェイスをアナログに似せて、あのアナログシンセの雰囲気を再現しようとしたのです。デジタルシンセにはVCFのレゾナンスに相当するものがないのが残念だったと今でも覚えています。さて、この箱庭計画はかなりいい所まで行きました。インターフェイスの細部は後回しとして、見た目に相当する画像は完成しましたし、プログラムのほうも設定に合わせて音が出るまでになりました。自己流キーボード打ち込み式シーケンサーも出来ました。曲に合わせて自己流楽譜の演奏箇所がリアルタイムで動くという結構スグレ物でした。それで調子に乗ってどんどんコードを打ち込んでいたら、ある時パソコンの画面がバラッと崩れて、それきりキー入力を受け付けなくなってしまいました。コードが膨大な量になってメモリ領域から漏れたらしいのです。こうなるともう、ウォームリスタートしかありませんでした。リスタート後に残ったコードはほんの少しで、私はそれ以上続ける気力を失いました。

言語がN88-BASIC(インタプリタ)でなくCだったら、こんなことにはなっていなかったでしょう。あと、私がちゃんと定期的にセーブしていれば。

思えば子供の頃は、ずいぶん何でも色々やったものです。私は大人になって、仕事しかしないようになりましたが、世の中には大人になっても昔の趣味を持ち続けている人がいたんですね。最初に書いたラジオ番組では、アナログ震世界というのが紹介されていました。さっそく調べました。
http://analog-synth.jp/j_index.html
この人が昔作ったという巨大なシンセ、まさにMOOGですね。いい雰囲気です。

ちなみに私が今朝の夢で見たのはコルグのシンセをベースにしたもの。コルグのシンセは各モジュールをコードでつなぐというMOOGの流れを汲む廉価版シンセで、私が高校時代に欲しかった商品でした。


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